卵子凍結の話

20代の終わり頃、人数合わせで偶然"卵子凍結に関するセミナー"に参加しました。

スピーカーは、当時の私より5歳ぐらい年上の女性。

その方は、結婚してから「卵子が極端に減ってしまう病気」だと発覚し、その時点で残っていた数少ない卵子を凍結し、体外受精にトライしていらっしゃいました。

 

卵子の数は生まれたときに決まっていて、後はそれを順番に出しているだけ。卵子は減る一方だし、老化もする。特に35歳を過ぎると急激に老化は進んでいく。」

 

「初産は24歳が適齢。寿命が延びていても、延びたのは老後の時間。体は昔と変わらず年を取るし、出産適齢期も昔と変わらない。本当は20代前半に凍結させた卵子体外受精するのが良いけど、若い時にそんなことをする人はいない。」

 

2013年頃のこと、当時耳慣れない言葉に衝撃を受けました。

 そして、この時聞いた話はずっと私の頭の片隅にあったと思います。

 

時は流れて2016年、テレビから"卵子凍結”という単語を再び聞きました。

www.nhk.or.jp

40歳前後の女性が卵子凍結の為に病院に駆け込んでいるが、実際は使われない卵子がほとんどだという話でした。

 実際に私の周りでも40歳を超えて未婚の女性が卵子凍結を検討したり。

 

40歳で卵子を凍結して、実際に使う予定はいつなのでしょうか?

 

なんだかやりきれない気持ちを抱えながらも、当時彼氏がいた私は、自分はどうにかなるだろうと他人事でした。

  

卵子老化の呪い

さらに時は流れ、2018年の私は30代半ばを迎え、付き合っていた彼氏とはお別れしてしまいました。

別れてしまった理由の一つに「私が結婚を焦っているように見えた」ということを言われました。

後から考えると相手の「いいわけ」だったのかな?とも思うのですが、結婚を焦っていたのは事実です。

だって、私はずっと前から「適齢期に子供を産みたい」と思っていたんです。

 

35歳を過ぎて初めての出産となると「高齢出産」になります。

卵子も老化していきます。

 

眠れない夜、気が付くと【卵子凍結】で検索をしていました。

toyokeizai.net

浦安市が2016年から実施した卵子凍結事業についての記事をみつけました。

(現在はすでに終了しています)

 34歳以下の女性の卵子を凍結し、44歳までに使用するという条件だったようです。

34歳以下ということを決めた理由のひとつには、妊娠できる年齢には限界があるということを伝える意味もあるんです。別に、35歳以上で妊娠してはいけないということではなくて、卵子を凍結するなら早いほうがいい、妊娠するのも早いほうがいい。「妊娠・出産できる年齢には限界がある」ということを改めて伝える啓蒙啓発活動にもなるのではないかと考えています。

 

35歳以上で妊娠してはいけないということではない…!

 

当たり前のことを言っている一文なのですが、『卵子老化の呪い』から解かれたような気がしました。

 

もちろん、卵子も母体も老化は進んでいくので、早く出産するに越したことはないのですが、勝手に自分でつくりあげたプレッシャーはなくなったような気がします。

なんなら、出産に固執しなくてもいいような気がしてきました。

「子供がいようがいまいが幸せに生きていく!」

そんな根拠のない自信をもって、楽しく暮らしていきたいと思いました。