椅子の座り方の話

ここのところ、腰痛に苦しめられています。

原因は、たぶんジーパンをはいて長時間屈んでいたからだと思います。油断していました。

私は子供の頃から腰痛持ちです。小学校4年生の頃、起きようと思ったら全然動けなかったのが始まりで、病院では「脊椎分離症になりかけている」という曖昧な診断を受けました。痛みのあまりマラソン大会をお休みしたのを覚えています。

社会人になってからはデスクワークが多かったので、仕事中の姿勢についてはいろいろと調整をしている方だと思います。

 

事務用回転イスの調整の仕方

オフィスで使う、座面がくるくる回るイスの事を「事務用回転イス」といいます。大抵、座面下の右側に、高さを調節するレバーがあります。ほとんどの方は高さだけ調節して座っているのではないでしょうか?イスによっては、他にも調整できる部分があります。最初は面倒ですが、自分好みにすると各段に体が楽になるので、今一度見直していただきたいです。

 

少し良いイスだと、背もたれの跳ね返りの力を調整できます。座面下に何個かレバーがあったら、たぶんその為のレバーだと思います。男性の方だと、跳ね返る力を緩めに設定して背もたれにふんぞり返っている人も多いのですが、女性の場合は固めに設定して腰骨を支えるようにするのがオススメです。

さらに親切なイスだと、座面のクッションの位置を前後に調整できます。座面のサイドか、背もたれと座面の隙間にレバーがあったら、きっと座面が動くので調整してみてください。

背もたれがメッシュになっているイスは、背面にクッションが付いているかもしれません。それも高さを変えられることが多いので、いじってみてください。このとき、背骨がカーブして凹んでいるところではなく、腰骨の上の辺りにクッションを当てると、腰痛になりにくいです。

その他に調整できるところがあるとすると、イスの座面の角度でしょうか。女性は浅く腰掛けて前傾姿勢で仕事をする人も多いので、その場合は座面を前下がりに設定する方が楽になります。

肘置きの高さや向きが変えられるイスもありますね。

 

そもそも、事務用回転イスには取扱説明書が付いているのをご存知でしょうか?大手メーカーのイスであれば、座面の裏側に小さく折りたたまれた紙がセットされていると思います。お昼休みにでもこっそり覗いてみてくださいね。

 

デスクワークで疲れにくい姿勢とは?

事務用回転イスの取扱説明書には、「調整の方法」は書いてありますが、「正しい姿勢」は書いてありません。

どんな姿勢に合わせてイスを調整すべきかは、教えてくれないのです。

オフィス家具メーカーのホームページを見るといろいろな説が書いてありますが、新商品を買う話につながっているのであまり参考になりません。なので、ここからは、転職や部署異動によって様々な家具を体験してきた私の実体験で書いていこうと思います。

先ほど、イスに浅く腰掛けている女性が多いということを書きましたが、深く腰掛けた方が姿勢は楽です。マナー講習などで背もたれは使わない方が美しいと言われたこともありますが、長時間は持ちません。座面のクッションの形も、深く座るように設計されているので、背もたれに背中が当たるぐらい深く腰掛けるのが良いです。そして、背もたれで腰骨を支えて、腰骨が前や後ろに倒れないようにしてあげると腰は痛くなりにくいです。座面のクッションはなるべく硬めのものの方が、長時間座るのには向いています。

イスの高さについてですが、デスクに肘を置いても肩が上がらないぐらいにすると肩こりしにくいです。イスの高さを決めたら、次は足の高さです。太もも全体を座面とくっつけて、体重を分散させると長く座っていられます。ハイヒールだと太ももの前の方が浮いてしまったりするので、デスクに座っているときは他の履物に履き替えられると楽です。背の低い方は、電話帳を床に置いて足の高さを調整するとちょうど良くなるのですが、あんまり現実的ではないですね。

あとは、目線の高さが大事だと思います。大きいモニターを使って、正面を向いている時は肩こりしにくかったのですが、ノートパソコンを覗き込むように下を向いているとだんだん猫背になってきて肩もこるようになりました。ノートパソコンの奥に本を敷いて、キーボードに傾斜をつけたら、少し姿勢が楽になりました。

 

究極のイスとは?

いろいろなイスに座ってきた私ですが、座面も背もたれもクッションになっているタイプのイスが一番疲れにくくて好きです。クッションが厚くて硬めだとなおさら良いです。

事務用回転イスを設計している人とお話ししたことがあるのですが、設計者の方でも座りすぎで腰痛になることがあるそうです。同じ姿勢でずっといると血の流れが悪くなるので、時々体勢を変えたり、動いたりするのが大事だとおっしゃっていました。

長く座っても腰痛にならないイスなんて存在しないのかも…。

もしかしたら、バランスボールをイスにしている会社が一番理にかなっているのかもしれないですね。